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2019-10

三銃士 王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船 - 2011.10.29 Sat

         
三銃士、といえば、大デュマと呼ばれるアレクサンドル・デュマ=ペール(父)の娯楽大作、
『ダルタニャン物語』の第一部である。
(因みに彼の息子は『椿姫』のデュマ=フィス(息子)。
その胸が空くような爽快感とコスチュームプレイの美しさ、
前編を貫く厚い友情が向いているせいか今までに何度も映画化された。

今世紀初めから始まったその数々の映画のうち、
オリバー・リード、リチャード・チェンバレン、マイケル・ヨーク、
ラクウェル・ウェルチ、チャールトン・ヘストン、クリストファー・リー、
フェイ・ダナウェイという綺羅星のようなキャストを揃えた
1973年『三銃士』その続編の『四銃士』を最初に見たのは、
長女にこういうチャンバラものに対する原体験を仕込むことに熱心だった
父の薦めによるものであった。
…パパってば(-_-;)

次いで印象に残るのは、1993年の『三銃士』。
キーファ・サザーランドをアトス、オリヴァー・プラットをポルトス、
チャーリー・シーンをアラミスに配し
よりエンターテインメント性の高い内容だった。
自分で映画館へ脚を運んで見た最初の三銃士は確かこれだったと思う。
主題歌もブライアン・アダムス、スティング、ロッド・スチュワートという
当時のロック界の大御所3人による『All for Love』だったことを
覚えておいでの方は多いだろう。

その次は『ソフィー・マルソーの三銃士』…ではなくて、
レオナルド・ディカプリオの『仮面の男』。
これまたものすごいキャスティングで、アトスをジョン・マルコヴィッチ、
ポルトスをジェラール・ドパルデュー、アラミスをジェレミー・アイアンズ、
苦悩する壮年のダルタニャンをガブリエル・バーンが演じている
この辺りもみなさん記憶に新しいだろう。



――で、今作。


荒唐無稽ってのは、こういうのを言うんだね(・_・)


それだけにツッコミどころは満載なのだが、純粋に娯楽大作として楽しい。
だいたい、そういう愉しみ方をする方がラクチンで面白くていいじゃないのさ、
というスタンスのワタシだが、ツッコミどころを見つけてはウヒヒと笑うのは好きなのである。

ま、ダ・ヴィンチが鳥の羽の構造を研究し、
ハンググライダーやパラシュート、ヘリコプターも考案したことは確かに有名だが、
残念ながら飛行船ではない。
あれはホレ、温めた空気を溜めて浮くもんでしょう。
吹いている風を利用するものとは全然違う。
…って、ワタシにもその辺の違いはサッパリわかんないのだが(・_・;

で、つっこめるのは無論、歴史的なことに限られるワケでね。
映画では、王宮としてヴェルサイユ宮らしき建物を用いているが、
ルイ13世期には王宮はパリのど真ん中にある
テュイルリー宮またはルーブル宮だったはずなのだ。

この時代にヴェルサイユ宮はまだ本格的には造営されていない。
本格的には、と断ったのは、ルイ13世期に狩猟用の館として建てられたからなのだが、
この小さな城館があの壮麗な形になるのは、
それを命じた彼の息子ルイ14世の治世に入ってかなり経ってからである。
…というより、ルイ14世の晩年に現在の形になったと言ってもいい。

そこを敢えて明言はせず、ヴェルサイユのような壮麗な幾何学庭園を持つ
大宮殿を舞台としたのは、やっぱり見た目の問題なんでしょうな( ̄▽ ̄;
何しろノートルダム大聖堂をぶっ壊すという
おっそろしいスペクタクル映画ですから(笑)

ちなみに映画の撮影はいろんなニュースサイトの記事では
主にドイツはヴュルツブルクのレジデンツで撮影されたとあったが、
それはどうやらリュシリューの執務室らしい。
宮殿全体は本家ヴェルサイユ宮殿ではなく、ミュンヘン郊外のヘレンキームゼー城。
そう、19世紀のバイエルン王ルートヴィヒ二世の夢のお城のひとつである。
彼はルイ14世に憧れてこの城を造営した。
同時代人であったもう一人の大王、軍人王であった
プロイセンのフリードリヒ2世には憧れなかったらしい(笑)
ちなみに彼に憧れたのは、ロシアのピョートル3世。



話が逸れた。
そうそう、最初に「これってドイツでロケやったの?」と思ったのは、
最初に三銃士とミレディがダ・ヴィンチの飛行船の設計図を探しにやってきた、
両側に石像の並ぶアーチ型天井を持つ石の回廊を見た時。
ワタクシ、「……アレ…?(・・)」と首を傾げた。

Antiquarium residence munich
(cf. Wikimedia Commons


……見たことあるんですよここ生で。しかも何度か。
ミュンヘン市内にあるバイエルン王家の宮殿、Residenz(レジデンツ)にある
Antiquarium(アンティクヴァリウム=考古館)だったのである。
無論本当の廻廊には隠し階段などはない。

そう思って見てみると、ヴェルサイユ(らしき)鏡の間も
実際とは違って鏡をピカピカに磨いてあるし(爆)、
金鍍金の燭台もヴェルサイユ宮とは違ってハゲてない。

Herrenchiemsee9
(cf. Wikimedia Commons)


……あれ?これって……。

夫「ヘレンキームゼーだね」
ワタシ「……やっぱり?」

アコガレのヴェルサイユ宮にそっくりな宮殿を造ったルートヴィヒ2世、
鏡の間はホントにそっくりに作っちゃったのである。
ワタシはうっかり見逃したが、夫によると
エンドロールのキャプションでしっかり流れていたらしい。
ワタシもLocation at Bavariaとかいうのは見た(笑)
この二つの場所については、The Internet Movie Databaseの写真と
見比べてみていただきたい。
あー、と頷いていただけると思う。

ま、そんな裏もわかって楽しかったりするのだが、
肝心のストーリーは、デュマの原作やこれまでの三銃士映画とそう変わらない。
つまり、王妃がバッキンガム公爵に与えた、とされるダイヤの首飾りをめぐって
リュシリュー枢機卿の手の者たちと三銃士+ダルタニャンが
激しく争う物語である。
今回ちょっと違うのは、バッキンガム公爵が完全な悪者として描かれていて、
彼自身もくだんの首飾りを奪われまいと三銃士と戦う点である。
ただ、バッキンガム公爵もリュシリューも中途半端な悪役で、
どこかユーモラスなところがある。
そこがまたこの、勧善懲悪になりきれない物語のエッセンスでもあり、
魅力でもあるとワタシは思ったのだが。

……オーリーことオーランド・ブルームが悪役をやった、ってのが
個人的にヒットしただけかもしれないけど(爆)
あと、ミレディを演じたミラ・ジョヴォビッチがものすご~く魅力的で、
オトコどもを喰ってる(いや文字通りそうかも)ところがナイス。
彼女の桃胸は必見です。
…でもペチコートで諜報活動しなくてもいいと思う……。


『三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船』公式サイト

           

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